昨年夏に、両股関節とも変形性股関節症と診断されました。
それはとてもショックでした。
私の母が、弟を出産後変形性股関節症になり、やがて50代で両方とも人工股関節置換術を受けました。20代だった母は、以後痛みがどんどん強くなり、長く歩いて外出することはできず、幼い私や弟は母と外で遊んでもらうということは、叶わない境遇でした。50代で人工股関節になるまで、母の口から「痛い」という言葉が出ない日はありませんでした。
当時は、痛み止めの薬を飲むことくらいしか、治療や対策は無く、毎日じっと痛みに耐えて進行していくままにするしかありませんでした。(現在は、筋トレによってだいぶ改善することができます)
そんな母の娘なので、私も股関節症になりやすい骨格が遺伝しているだろうと若干ですが懸念していました。しかし、50を過ぎても脚が痛くなるようなことは一度もなく、50代後半にマラソンと出会いました。
走り始めて1年経った時に、股関節に痛みを感じました。すぐに整形外科を受診しました。レントゲン撮影の結果は、両股関節とも異常無しでした。
安心した私はまた走り続けます。
時々痛みが出るのですが、ストレッチやマッサージでケアをしていると改善していきます。走ったら走っただけケアを十分にすることが大切でした。
ところが昨年、どれだけケアをしても痛みが改善せずにひどくなる気がしたので、最初とは違う整形外科を受診した結果が、両方とも変形していたという診断でした。
もうフルマラソンやウルトラマラソンのような長距離はまず走れないだろうということ。痛みが改善するようにリハビリの先生についてトレーニングをすることを指示されました。
私の場合、ザックリ言って両足が外体重になっているので、股関節が外れやすく(外側に)なっています。そこで両腿の内側に体重が乗るようになれば、股関節がしっかり垂直にはまる状態になり、変形に歯止めがかかります。
そのためには、両腿の内側の筋肉である内転筋をトレーニングして筋力をつけ、外側に広がろうとする両腿を内側に引き寄せます。大臀筋というお尻の筋肉も鍛え、やはり外体重にならないように内側へ引き寄せる力をつけます。
そのトレーニング方法をリハビリの先生から習い、毎日行うことになりました。
それを3ヶ月続け、通院は終了しましたが、トレーニングは続けました。
トレーナーなので、一応内転筋強化のトレーニング方法も
その他いくつか知っているので、それもプラスして続けていきました。
痛みは徐々に和らいでいき、走ることも再開しました。
今年になり、さらに走る機会と距離や時間を伸ばしていきました。
調子が良く、股関節もトレーニングでうまくコントロールできていると感じていました。
ところが、1ヶ月ほど経つと左股関節が痛くなりだし、走るのをやめてしばらくじっとしていても痛みが強くなっていきました。もちろん内転筋、大臀筋のトレーニングは続けています。
これはもう、人工股関節にしなくてはいけないところまで来ているのか?もしそうなら、仕事を休んで入院、手術、リハビリとなってしまう。どのくらい休めば仕事に復帰できるのだろう?母と私では状況が異なるので、見当がつかない。これは整形外科に再度受診して担当医に相談しなければ・・・(昨年受診から8ヶ月が経過していました)。
そう思い、最悪の事態を想定して受診しました。すると、レントゲン撮影の結果は昨年より進行はしていない、との事。それよりも骨盤前傾がひどく、背骨もかなり腰の部分が前に曲がっていて反り腰になっているので、それが痛みの原因でしょうということでした。どうすれば改善するかは、大腰筋という上半身と両脚を繋ぐ筋肉の筋力を強化するようにと指導されました。
手術を必要とする段階では全く無いということを聞いただけで、今まで背負っていた重いものがストンと肩から落ちてものすごく気持ちが軽くなりました。自分でも驚くくらい重く感じていました。走ることは大丈夫と言われ、それもとても気持ちを上げてくれました。
昨年から体重が徐々に増え始めていたのも気になっていたので、早速走り始め、また新たな上半身のトレーニングも毎日続けていくことにしました。
その新たなトレーニングを始めて1週間ほど経った頃、走っているにも関わらず左股関節の痛みが消えたのです。半年ぶりの痛み消失でした。
たった1週間で痛みが消えた事に驚きを禁じ得ませんでした。
今は新たなトレーニングスタートから3週間が経っていますが、毎日続けています。
痛みもほとんどありません。
そして変形性股関節症は進行していくものなので、可能な限りそれに抗うために更に股関節を守るための筋トレを追加したり、緊張をほぐすストレッチやマッサージも続けています。
トレーニングの形も何種類もあり、全てをやるのは大変です。しかし、試しているうちに私のように1週間で痛みが消えたトレーニングが出現したりします。この時を逃さず、それが私に合ったマッチしたトレーニングの形と捉え、未来永劫継続していくことが大切だと思っています。
100歳になっても自分の足で歩けるように、しかも痛みや苦しみを伴わずに動けるようにを目指しているリエラボを主催している私としては、自分のこのウィークポイントを何としても克服したいと思っています。